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スポチューバーTV管理栄養士のはるみ先生です。

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マグネシウムを摂取してパフォーマンスアップ

今日のテーマは「マグネシウムを摂取してパフォーマンスUP」です。

メニュー
  1. マグネシウムって何?
  2. マグネシウム摂取量の目安
  3. たくさん食べられず、痩せている選手のエネルギー摂取
  4. マグネシウムの吸収率
  5. バランスの良いマグネシウムとカルシウム摂り方
  6. マグネシウムの働き
  7. まとめ
  8. レシピ紹介

マグネシウムって何?

マグネシウムとは、身体活動や生命維持に必要不可欠な栄養素です。

不足してしまうと、身体は正常に機能しなくなります。

マグネシウムは、体内に20g〜30g蓄積されています。

その6割は骨や歯、残りは筋肉や脳、神経に存在し生命活動のサポートをしています。

不足している状態が続くと、神経や筋肉だけでなく、筋肉でできている心臓や内臓にも様々な悪影響を及ぼします。

不足しないように、普段から摂取することを心がけましょう!

マグネシウム摂取量の目安

マグネシウム摂取量の目安

ハードな運動をしない、普通の活動量の中学生の1日分のマグネシウム摂取の推奨量は290mgだと言われています。

しかしながら、実際には目安より100mgほど足りていないことが多い様です。

運動量の多いジュニアアスリートの皆さんは、より一層不足しやすいので注意しましょう。

マグネシウムが多く含まれる食品

マグネシウムが多く含まれる食品

大豆製品や雑穀米、ごま、海藻、野菜や魚。

いわゆる、昔ながらの和食の食材です。

現代の食生活においては、洋食を食べる機会が多いため、マグネシウムは不足しやすい栄養素と言われています。

普段の食事から摂取できるよう意識しましょう。

普段の食事に『まごわやさしい』食材の『豆、ごま、ワカメ、野菜、魚』をちょい足ししましょう。

にがりをご飯に入れて炊くこともお奨めします。

マグネシウムの吸収率

またマグネシウムは、吸収率が低い栄養素でもあります。

意識的に摂っていても、他の栄養素に吸収を阻害されたり、マグネシウム自体がもつ利尿作用で排泄されてしまうこともあります。

では、なぜ吸収率が低いのか、原因と注意点とあわせて確認しましょう!

①熱で水へ溶け出しやすい

マグネシウムの吸収率

マグネシウムは熱で水へ溶け出しやすいのです。

加熱調理を行う際は、煮汁もスープとして合わせて摂るように意識しましょう。

また、短時間の加熱で済むように調理しましょう。

②マグネシウムはカルシウムとのバランスが大切

マグネシウムの吸収率

マグネシウムはカルシウムとのバランスが大切です。

カルシウムの摂りすぎはマグネシウムの排泄につながります。

③加工食品に多く含まれる無機リンが、マグネシウムの吸収を阻害する

マグネシウムの吸収率

加工食品に多く含まれる無機リンは、マグネシウムの吸収を阻害します。

加工肉の「ソーセージ」、「ハム」や、インスタント麺の摂りすぎにも注意しましょう。

④発汗などの生理現象で排泄が高まる

マグネシウムの吸収率

マグネシウムは、発汗などの生理現象で多く排泄されます。

運動時など多く汗をかくシーンでは、マグネシウムの含有量の多いスポーツドリンクを飲むよう心がけましょう。

⑤ストレスで消費量が増加する

マグネシウムの吸収率

マグネシウムは、ストレスで消費量が増加します。

できる限りストレスの少ない生活習慣を心がけましょう。

バランスの良いマグネシウムとカルシウム摂り方

バランスの良いマグネシウムとカルシウム摂り方

先程、マグネシウムはカルシウムとのバランスが大切だと説明しました。

では、どの様に意識すればバランスよく摂ることができるのか解説します。

カルシウム : マグネシウム = 2 : 1のバランスで摂りましょう。

日頃カルシウムの摂取のために牛乳を飲んだり、乳製品を摂る方は多いかと思います。

しかし、牛乳や乳製品だけをたくさん摂るのではなく、マグネシウムを摂取できる豆乳などの大豆製品や、ごまやナッツなどの種子類もあわせて摂るよにしましょう。

乳製品のカルシウム量と大豆製品・種子類のマグネシウムの含有量を見てみましょう。

【乳製品】

  • 牛乳1杯(200ml)のカルシウム量は220mg
  • ヨーグルト(100ml)のカルシウム量は120mg
  • プロセスチーズ1個(25g)のカルシウム量は158mg

【大豆製品・種子類】

  • 豆乳1杯(200ml)のマグネシウム量は50mg
  • 豆腐1/3丁(100g)のマグネシウム量は44mg
  • ピュアココア(大さじ1)のマグネシウム量は26mg
  • アーモンド(10粒)のマグネシウム量は27mg

マグネシウムとカルシウムの摂り方

カルシウム : マグネシウム = 2:1
この比率で摂るには、牛乳1杯 : 豆乳2杯を飲むということです。

牛乳1杯を飲んだら、豆乳を毎日2杯飲むのは少し大変ですよね。

牛乳1杯に対して、1杯の豆乳にピュアココアを大さじ2杯入れて飲むのでもOKです。

マグネシウムの働き

マグネシウムは生命活動を維持するため、体内で様々な働きをしています。

ここでは、主な8つの働きを紹介します。

  1. 骨や歯を形成する働き
    疲労骨折を防ぎ、身長を伸ばします。
  2. 筋肉を作り、筋肉を動かす働き

    筋肉量が増え、筋肉をスムーズに動かす手助けをします。
  3. エネルギーを作る働き
    身体のエネルギー代謝を司っています
  4. 神経伝達の働き
    細胞と細胞を繋いで、脳からの指令を伝達します
  5. 血液循環を正常に保つ働き
    血液量を調整し、心筋や血管のしなやかさを保ちます
  6. 疲労回復を促す働き
    電解質バランスを整え、血中乳酸濃度を下げてくれます
  7. 免疫を保つ働き
    免疫細胞を活性させ、免疫機能を保つサポートをします
  8. 身体の水分調整の働き
    便秘改善や利尿作用、リンパ液量の調整をします

骨や歯の形成の働き

マグネシウムの働き

マグネシウムは骨の弾力性、柔軟性を高めてくれます。

骨を構成する成分は、主にカルシウムとコラーゲンですが、マグネシウムも少量存在し強度を保つ働きをします。

さらに、骨の中に入るカルシウム量の調整もしています。

その為、マグネシウムが不足すると、骨にカルシウムが吸収されづらくなります。

また血中のマグネシウム濃度が下がると、骨から不足分のマグネシウムが溶け出し、濃度の調整がされます。

その際に、骨のカルシウムも一緒に溶け出してしまい、骨粗しょう症になりやすくなります。

骨の成長のための栄養素が不足し、身長が伸びづらくなります。

筋肉を作り、筋肉を動かす働き

マグネシウムの働き

マグネシウムには、「筋肉を作り、筋肉を動かす」働きがあります。

筋肉を動かす働きについて説明します。

カルシウムとマグネシウム2つの要素がバランス良く作用することによって、筋肉はスムーズに動きます。

筋肉の細胞にカルシウムが入りこみ、筋肉は収縮し動きます。

その後、細胞からマグネシウムが放出され筋肉は元に戻ります。

マグネシウムの働き

この働きにより、マグネシウムが不足すると筋肉が収縮したままになり、筋けいれん、いわゆる「足などがつる」症状が起きます。

肩こりや目がぴくぴくする症状も、マグネシウム不足が原因で起きています。

同様に心臓や内臓も筋肉ですので、不足すると不整脈や消化不良を起こす原因になります。

マグネシウムが十分に摂取されている状態では、筋肉がつきやすくトレーニング効果が高くなると言われています。

エネルギーを作る働き

マグネシウムは、エネルギー産生に欠かせない栄養素です。

さらに、栄養素の消化吸収にも欠かせません。

たくさん食べ、たくさん活動するアスリートは、特にマグネシウムの消費が多いです。

マグネシウムの働き

これからの時期、夏バテになりがちですよね?

夏バテは、細胞内のマグネシウムが不足している状態です。

細胞内のミトコンドリアが、マグネシウム不足でエネルギーを作れなくなってしまうのです。

普段の食事に『まごわやさしい食材』をしっかり取り入れましょう。

神経伝達の働き

マグネシウムには、神経情報の伝達を正常に保つ働きがあります。

さらに興奮を制御し、精神を安定させる役割もあります。

不足すると、集中力が続かなかったり、イライラしたりします。

また、手や足の末端がゾクゾクとしびれる症状もでやすくなります。

マグネシウムの働き

さらに、マグネシウム不足は、神経伝達物質のドーパミンの減少を引き起こします。

ドーパミンは快感や達成感を感じる物質で、不足すると精神不安やうつの症状が現れます。

血液循環を正常に保つ働き

マグネシウムは血液の水分量を調整し、血管を広げることによって血液循環を良くします。

血液は酸素や栄養素を身体中に運びます。

脳への血流が滞ると、集中力の低下や頭痛が起りやすくなります。

マグネシウムの働き

血液は筋肉に酸素を運び、筋肉を動かすエネルギーを作ります。

血液が滞ると筋肉の酸素が不足し、パフォーマンスが下がります。

加えて、だるさや熱中症の症状も現れます。

疲労回復を促す働き

マグネシウムには、疲労回復を促す働きがあります。

健康な身体は弱アルカリ性で整えられています。

乳酸濃度が高まると酸性に傾き、疲労を感じます。

筋トレや無酸素運動をすると、体内に乳酸が作られます。

血液中の乳酸は、酸性やアルカリ性を示す「pHバランス」を酸性に傾けてしまいます。

また、血液中の乳酸量が増えると、マグネシウムが排泄されます。

運動中にマグネシウムを摂り、血液中のpHバランスを弱アルカリ性に整えることで、疲労を防ぐことができます。

マグネシウムの働き

また、発汗によってもマグネシウムは排泄されてしまいます。

運動後は、マグネシウムが多く含まれた食品を摂ることを意識しましょう。

免疫を保つ働き

マグネシウムの働き

マグネシウムには、活性酸素除去の働きを高める効果があります。

ジュニアアスリートはハードな活動をするため、多くの活性酸素が作られます。

加えて、運動中のストレスもマグネシウムの消費量を増やす原因となります。

運動後は、マグネシウムが多く含まれた食品を摂ることを意識しましょう。

身体の水分調整の働き

マグネシウムは、体内の水分調整をする、いくつかの働きもあります。

便の水分を調整し、便秘を防ぐ働き。

下剤の成分には、酸化マグネシウムが入っています。

もしかしたら、便秘薬のパッケージなどで見たことがある人もいるかも知れませんね。

マグネシウムの働き

一方、腸の消化吸収能力が低い人は、マグネシウムを摂りすぎると軟便になりやすいです。

そんな人は、他の栄養素の吸収も悪い傾向があるので、ドカ食いを避け、過不足のないよう、こまめにバランスよく食べるようにしましょう。

余分な水分を排泄する働き。

血液や細胞内外のカリウムやナトリウムの量、水分量のバランス調整機能

ナトリウムだけでなく、夏場のマグネシウム不足によっても、細胞内の水分不足から熱中症になるので、注意しましょう。

リンパ液の量を調整する働き

マグネシウムが不足すると、浮腫みやすくなります。

皮膚の水分を保つ働きもあります。

まとめ

マグネシウムまとめ

マグネシウムまとめ

今回はマグネシウム摂取の重要性について話しました。

マグネシウムはエネルギー産生や筋肉を動かすために必要です。

マグネシウム不足は身体のパフォーマンスに大きく影響します。

普段の食事に『まごわやさしい』食材をちょい足しして、マグネシウムを補いましょう!

運動中や運動後は血中乳酸濃度が高くなり、身体が酸性に傾き、疲労を感じます。

補食で常にマグネシウムを摂取し、身体を弱アルカリ性に保ち、疲労を予防しましょう。

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