野手がキャッチボールで意識すべきこととは?試合で好送球をするために必要なこと
こんにちは!スポチューバーTV野球技術担当の河合です。
野球の練習の流れとして、ウォーミングアップが終わったらキャッチボールからやるチームが多いですよね。
今回はなんとなくルーティーンでやっているキャッチボールをより試合で使える形にするために意識すべきことをお伝えしていきます。
キャッチボールで意識したい3つの意識とは?
まず、そもそもキャッチボールは何のためにするのでしょうか?
野球の基本だからやる、その後のノックやピッチングの肩作りの為にやるなど色々な考え方があると思います。
一番大切なことは、野手だったら試合で好送球をし、アウトをとるために行うという意識が大事です。
試合で求められるのは、送球の正確性と力強さ、捕球してから素早い送球の2つです。
そして各ポジション特有の捕球と送球があるので、キャッチボールではその3点を意識して練習していく必要があります。
①力強さと正確性
送球の力強さと正確性は、試合でもっとも求められる能力でしょう。
送球の力強さを上げる為には、軸足を早く横に動かす能力(並進運動)が必要です。
横向きのエネルギーが大きくなればそれだけその後の骨盤の回転や腕の振りは高速になります。
キャッチボール時の意識としては、最初は大きくステップを入れることが大事です。
そして徐々に小さなステップでも勢いよく動けるようにすることで実践にいきてきます。
送球の正確性を上げる為には、体が回転に入る直前のいわゆる「トップ」を正確に作りながら投げていく必要があります。
トップのポイントは、肘の位置が肩のラインと並行で、投げ手側の肩甲骨が背骨側に寄っていて、グラブ側の肩甲骨が背骨から離れていることが重要です。
体が回転していき腕を振っていくフェーズでは、投げ手側の肩甲骨が背骨から離れていき、グラブ側の肩甲骨が背骨に寄っていきます。
このような動きができることで、送球方向に腕がまっすぐに進みやすくなり、送球のブレが減ります。また腕の振りが効率よくなることで球のスピードも落ちにくくノビのある送球が可能となります。
※詳しくは動画をご覧ください
それでは練習方法をご紹介していきます。
送球の力強さを身につける為の練習:ケンケンスロー
送球方向にむかって軸足でケンケンをし、軸足を横に勢いよく倒すようにしステップのエネルギーを大きくします。
特に内野手はステップの勢いがつけられていない場合が多いので、最初は大げさにやるくらいで大丈夫です。
送球の正確性を身につける為の練習:割れドリル
これは、正確なトップを身につける為のドリルです。
捕球したと同時に体の前で胸を張るようにし、両側の肩甲骨の動きを大きく出します。
最初は大きくゆったり動作を行い、徐々にコンパクトにしていき、すばやくトップの位置を作れるようにやってみてください。
②捕ってから早い送球
試合では、ダブルプレーなど状況によって捕球してからすばやく投げる必要も出てきますね。
捕ってから早く投げれるようになることで、余裕を持てたり、間一髪のプレーをアウトにできるようになります。
キャッチボール時の意識としては、捕球後のボールの握り替えをすばやくすることが大切です。
また、捕球と同じタイミングでどちらかの足を合わせることで、捕球から送球のリズムが良くなり、捕球後にすばやく投げやすくなります。
そして、捕球後はすばやくトップの位置をつくることで腕を振っていく準備を整えます。
捕球してから早い送球をする為の練習:足合わせスローイング
まずは、捕球のタイミングで左足を合わせて捕り、すぐに投げ手側にボールを持ち替えます。
続いては、捕球のタイミングで右足を合わせて捕り、すぐに投げ手側にボールを持ち替えます。これが捕球してからもっとも早いステップ動作となります。
※左投げの選手は逆足で考えてください
③各ポジションの捕球と送球をイメージして行う
試合では、捕球体勢や捕球位置によって様々な送球が求められます。
野手としては、自分のポジションで起こりうるスローイングをキャッチボールで練習しておくことで、実践でも自然に適した投げ方ができるようになっていきます。
【実際に試合で起こりうるスローイングの例】
- 前側ボテボテの打球の内野手のランニングスロー
- 三塁手や遊撃手のダブルプレー時のスナップスロー
- 4-6-3ダブルプレー時の二塁手の体を切り替えしてのスナップスロー
- 中継プレー時の内野手のスローイング
- ランダウンプレー時の走りながらのスローイング
- フライを後ろから入り投げる外野手のスローイング
- 二盗時のキャッチャーのスローイング
※動画上でスローイングの参考例をいくつかご紹介していますのでご覧ください
まとめ
キャッチボールは、送球の力強さ、正確性、捕球から送球までの早さ、各ポジション別の捕り方と投げ方などを意識して行うことで、試合での好送球に繋がります。
ぜひ意識して取組んでみてください。
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