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技術の習得が早い選手の特徴と、守破離について理解しよう

河合 亮

こんにちは!スポチューバーTV野球技術担当の河合です。

今回は、技術の習得が早い選手の特徴についてお伝えしていきます。

私達は日頃、スクールで子ども達に指導をしていて、選手たちの成長を目で見て、感じています。
技術の習得が早く、成長の早い選手の特徴は、その選手自身に目的意識があり、課題を理解しているかどうかという事です。

課題を理解している選手は、練習にも身が入りやすいのを感じます。
何のためにその練習をやるのかがわかっているので、集中力も高まりやすく、粘り強く練習を継続します。

選手が目的意識を持ち、課題を理解する為に必要なこと

守破離の流れを意識する

「守破離」とは、武道や芸能の世界でよく修行の過程を表した言葉です。

守…指導者の教えを守る。

指導者の教えをしっかりと聞き、指導者の行動を見習い、価値観までしっかりと自分に落とし込む。
ここで大切なのは、変にアレンジを加えたりしようとせず、指導者の一挙手一投足を真似たり、指示通りの行動を行いましょう。

破…指導者の教えを守るだけではなく、破る行為(自分の頭で考えた行為)をしてみる。

「守」での教えを踏まえ、選手が自分の頭で考え、新たに自分に必要なステップを考える。
指導者の教えにはなかった方法を試し、そこでの成功・失敗を自分に落とし込む。
ここで大切なのは、一般的に正しい、正攻法だと思われている事以外も試すことです。
失敗と成功を繰り返すことで自身に必要なことが明確になります。

離…指導者の教えから一度離れ、自分自身で学んだ内容をさらに発展させる。

「守」で得た基礎と、「破」で得た失敗と成功を元に分析を行い、本当に自分自身に最適な方法を磨いていきます。

実際に「守破離」を意識した成長を行うには?

「守」…コーチによる指導で、知識の基礎地盤を固める

最初から目的意識があったり、課題を理解している選手はあまり多く無いので、指導するコーチが教える必要があります。

例えば、バッティングに関して選手に目的意識と、課題の理解を促すにはどうすれば良いでしょうか?
指導するコーチは、まずはバッティングの理想像の共有バッティング動作の原理原則を教えていくことを行う必要があります。

バッティングに関する理想的な動きのイメージや前提知識(こういう風に動いたら、結果こうなる)がない状態では、どういう状態が理想なのか、どうしていけばその理想に近づいていくのか検討がつきません。
ある程度の前提知識が共有出来てきたら、徐々にコーチング的な要素も入れていくことで、選手の主体性を引き出すことができます。

「破」…自分の感覚を磨き上げる

守破離で言うところの守の部分が押さえられたら、徐々に破の部分に移行していきます。
バッティングをやる時、様々なドリル、メニューに取り組む時に自分なりの感覚を確認していきます。
そして、「自分的にはこんな感じで打つと打ちやすい」という自分だけの感覚を磨いていきます。
いわゆる「コツ」をつかんでいく段階ですね。

この段階でティーチング(教える)をし過ぎてしまうと、選手が自分の感性、感覚を確認できないので、コツをつかみにくくなってしまいます。
指導者としては言いたい、教えたい気持ちを抑えて見守ることも必要です。

指導者の感覚ではなく、選手自身に芽生える感覚を選手自身が見つけていく必要があります。
実際の試合の時にプレーするのは選手なので、選手自身がコツをつかみ、自身の感覚を持ってプレーすることが結果に繋がりやすくなります。

「離」…伸び悩んだら、今までと違った価値観を取り入れる

ある程度うまくなっていくと、伸び悩む時期が出てきますね。
そんな時は、何か違う刺激を入れて変えていく必要があります。

例えば、今までと違った練習方法、考え方を取り入れていくことで、変化を促していくことが大事になってきます。

指導者としては、上手くなる選手よりも上手くなれる選手の育成が難しいですね。
選手自身が自分自身で成長し続けられるというのが、指導者にとっての理想だと感じています。
そのためにも教えない、ティーチングしないという時期に入っていく必要があります。
いかに見守れるかが勝負ですね。

まとめ

最後に、スポーツでは「うまくならないなぁ…」と選手自身が感じる時期が必ず来るものです。
そんな壁に当たった時にも、できることをコツコツ継続し続けられる選手は必ず成長していきます。

まずは、できない自分、現状の自分を受け入れて素直にコツコツと継続していくことが現状を打破していくことにつながります。
やっていけば必ず成長し、大きな実りとなるので、理想のイメージを持って、今できる小さな行動を積み重ねていきましょう。

私たち指導者は、今すぐに選手の技術を上手くするかどうかだけではなく、長期的に見て成長し続けられる選手を育成する事が大切です。

執筆者

河合 亮

JBS武蔵 コーチ