可動域向上ドリル「ブレッツェル」

こんにちは！千葉と大阪を拠点に、コンディショニングコーチとして活動している、三浦佳祐（みうらけいすけ）です。

このコラムでは、ウォーミングアップの中で必要な、可動域を向上させるエクササイズの「ブレッツェル」をご紹介します。

今回は、ブレッツェルと呼ばれる、胸周りと股関節の動きを向上させるエクササイズです。

ブレッツェルの目的

人は、「ねじり」「うねり」「回旋」（かいせん）という複合的な動きを組み合わせ、「走る」「投げる」「打つ」などのパフォーマンスを発揮しています。

例えば、走る時は、必ず手足が交互に動きますよね！

お互いの手足が交互に上手く動くことで、力を発揮し、前に加速することができるのです。

また、野球において、「投げる」「打つ」といった動きをする際に、「割れ」（割りということもある）という言葉をよく使います。

これは、上半身と下半身が雑巾（ぞうきん）を絞るようにねじれあうことで、「割れ」を作ることにより、力を発揮する前の「タメ」を作ることができるのです。

そのためには、身体の中で、回旋することに優れている部位（股関節や胸まわり）の可動性を向上させておくことが必須条件となります。

今回紹介するブレッツェルは、回旋に必要な、胸まわりと股関節の可動性向上を目的としています。

エクササイズのやり方

1. 横向きに寝て背筋を伸ばし、上側にある脚を身体の前にクロスするように倒した体勢を作ります。
   そのクロスした脚を、下側にある手で押さえます。
2. 次に、下側にある膝を、後ろに曲げていきます。
   その膝を上側にある手で押さえます。
3. ここから脚が動かないように手で押さえたまま、胸が天井と正対するようなイメージで身体を回してみましょう。
4. 胸郭が回りきったところで、深呼吸を3回します。（呼吸は吐くのも吸うのも4秒間を目安にしてみましょう。）
5. ここまでの流れを片側3~5セットずつ行ないます。

※痛みが出る場合は無理をしないでください。また、呼吸を止めて力むことのないように注意してください。

まとめ

エクササイズの効果

• 身体が回しやすくなった、肩の動きが良くなっていることを実感できます。
• また、太もも前に強めの刺激が入りますが、股関節を中心とした脚全体が動かしやすくなるでしょう。
• そして、胸郭と股関節の動きが悪いと、ダメージを受けやすいのは腰と膝です。
  昔から腰痛や膝痛を抱えている選手には、日々のケアとしてもオススメできます。
• ブレッツェルは、チーム練習のウォーミングアップの最初の段階か、あるいはその前に一人で行うセルフアップとして行なうこともおススメです。
• ブレッツェルを取り入れ、パフォーマンス向上と怪我の予防に努めていきましょう！