熱中症を防ぐ食事の方法、水分補給の方法を解説!夏に負けない勝利の方程式!
皆さんこんにちは。管理栄養士のはるみ先生です。
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ゴールデンウィークあたりから急に暑くなり、熱中症の症状を訴える選手が増えてきます。
まだ暑さに体が慣れていないことが大きな原因です。
熱中症になった選手に話を聞いてみると、生活習慣にも原因があることがよくわかります。次の質問シートにチェックを入れてください。
一つでも当てはまるものがある選手は熱中症にかかりやすくなります。生活習慣を正しましょう。
質問シートは、子供向けと大人向けの2種類を用意していますので、お母様方もやってみてくださいね。
熱中症にかかりやすいかも!質問シート
【子供向け】
【大人向け】熱中症にかかりやすい生活習慣
- 栄養バランスが整っておらず、身体の機能が低下し、内臓が弱ってしまっている。
- 暑さに慣れていない。
- 疲労の蓄積。
つまり、夏バテ状態=熱中症になりやすいということが言えます。
毎日の食生活、生活習慣を整えておくことが一番の熱中症対策になるのですよ!
食生活を整える基本をおさらいしましょう。
一汁三菜+果物&乳製品と「まごわやさしい」の食材を「チョイたし」「チョイかけ」することがとても大切でしたね。
詳しい内容は、第1回と第2回のコラムで紹介していますので是非ご覧ください。
運動時には、汗で失われる栄養素を意識して摂取することが大切です。
また、激しい運動をすると身体が疲れ、内臓の機能も低下し、食欲もなくなってしまいます。
当然ですが食事量が減ると不足の栄養素ができてしまいます。
熱中症にかかりやすいうえに身体の成長もしにくくなってしまうのです。
熱中症の症状と対策について
熱中症の症状や対処法を詳しく記載しているサイトを紹介します。是非ご覧ください。
脱水症状のはじまり
――体重あたり2パーセント以上の脱水がおこると、運動機能・集中力の低下がはじまる
体重50キロの選手が1リットルの汗をかくと2パーセントの脱水状態ということになります。
3%・・・・・口渇、唇の乾燥
4%・・・・・体温の上昇、皮膚の紅潮、尿量の減少と尿の濃縮
のどの渇きを感じる時はすでに脱水症状がはじまっているのです。
パフォーマンスの低下はもちろんのこと熱中症のサインだと考えてください。
予防・対処法
――運動時や試合中にたくさん水を飲むのは大変です。
水を飲む練習、ウォーターローディングをおススメします。
水分補給のポイント
0.1~0.2%塩分・3~5%糖分のドリンクをとる(発汗量に合わせた量)
この成分バランスが体に吸収しやすいと言われています。
スポーツ飲料を選ぶときはバランスのものを選ぶとよい。
スポーツ飲料を飲めない選手はミネラルを含んだタブレットを摂るようにしましょう。
- 運動30分前に250~500mlくらい摂取
- 運動中は15分おきに1口~200ml
- 運動後~寝る前までこまめに飲む
練習前と練習後に体重を測り、体重が減った分が不足している水分量。
減った体重分は寝るまでにとるようにしましょう。
熱中症の対処法(体温調整)のポイント
- 首すじ・わきの下・脚の付け根を冷やし体温を下げる。
- 脚を少し高くして、脳に血液を送る
- 回復が見られなければすぐに救急車を呼ぶ
熱中症にかかると、体温調節ができなくなります。そして、ミネラルバランスが崩れたり、脱水症状をおこしたりします。
日頃から暑さに慣れ、水分のとり方の練習をしておくことが大切です。
日ごろから水を飲む練習、習慣を身につけておきましょう。
自分に適した水分の摂取方法(量とタイミング)を知っておくことはトップアスリートにとっては常識です。
水分摂取のトレーニングをウォーターローディングといいます。
- 1日1.5L~2Lの水分を摂る(温度は5℃~15℃)
- 1回の量は150ml~200ml程度
- 水分の多い食物も多めにとりましょう。 レタス、きゅうり、トマト、もやし、こんにゃく、果物など。
熱中症予防の食事で意識しなければいけない栄養素
塩分
大量に汗をかくと塩分が失われます。その際に水だけ飲むと血液中のナトリウム濃度が薄まります。
水分だけではなく、塩分も補給する必要があります。
カリウム(バナナ、のり、ほうれん草、じゃがいも、ひじき)
汗をかくと塩分とともにカリウムも失われます。
カリウムが失われると細胞自体が脱水症状を起こします。
熱中症回復にもカリウムが大きく関与します。
普段からカリウムを摂取することで、筋肉の収縮を助ける働きを高め、熱中症にかかった時の回復の手助けをします。
カルシウム(乳製品、煮干し、じゃこ、高野豆腐、さくらえび)
汗とともに出ていく栄養素です。不足すると筋肉がうまく動かなくなり、集中力がなくなります。
骨の材料でもあるのでしっかりとることが大切です。
マグネシウム(にがり、大豆製品、緑の野菜、海藻類、魚、ごま)
汗と共に出ていく栄養素です。不足すると筋肉がうまく動かなくなり、集中力がなくなります。
カルシウムの吸収を高める働きがあるのでカルシウムとマグネシウムはセットでとるようにしてください。
鉄(レバー、砂肝、赤身肉、マグロの赤身、魚の血合い、あさり)
汗とともに出ていく栄養素です。血液の材料です。血液が少なくなると酸素が不足し、集中力がなくなります。
また、運動のパフォーマンスが下がります。
抗酸化作用のある食物
- 抗酸化ビタミンA・C・E(トマト、パプリカ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、果物)
- ポリフェノール(ウコン、ココア、緑茶など)
- オメガ3の油(いわしなどの青魚、しゃけ、アマニ油)
紫外線のきつい夏は活性酸素が発生しやすいです。疲れがたまる原因となります。
抗酸化物質は活性酸素から体を守ってくれます。
クエン酸(梅干し、レモン、グレープフルーツ、食酢、オレンジ)
激しい運動で疲れた筋肉の回復を高めます。
糖質と一緒にとるのがおすすめ!
ビタミンB1(豚肉、うなぎ、さば、たらこ、グリンピース、大豆、青のり、雑穀)
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える働きがあります。
炭水化物を多く必要なスポーツ選手は、ビタミンB1も一緒に摂ることが大切です。
不足すると食欲不振や倦怠感、手足のしびれ、むくみなどの症状がおこります。
体を冷やす食材(キュウリ、すいか、メロン)
夏野菜は火照った体を冷やす効果があります。
水分も多いので積極的に摂りましょう。
ねばねば成分(ながいも、おくら、モロヘイヤ、納豆)
弱った腸の粘膜を修復します。
熱中症予防の飲み物
- 牛乳(たんぱく質、カルシウム・ビタミンB)
- 豆乳(たんぱく質、マグネシウム、ビタミンB)
- バナナミルクセーキ(たんぱく質、糖質、ミネラル)
- スイカジュース(糖質、抗酸化、塩分、カリウム)
- 塩入レモネード(クエン酸、抗酸化、塩分、糖質)
- トマトジュース(抗酸化、塩分、カリウム)
- スムージー(抗酸化、ミネラル)
- 硬水(ミネラル分が多い水)
- 甘酒(糖質、アミノ酸、ミネラル、ビタミンB)
- にがり入り水(ミネラルバランスが良い水)
まとめ
1.熱中症予防には、毎日の食生活、生活習慣を整えておくことが重要。
- 一汁三菜に果物と乳製品、これに「まごわやさしい」食材で栄養バランスを整えましょう。
- さらに、汗で失われる栄養素を追加
2.のどが渇く前にこまめに水分をとる習慣をつけましょう。
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