こんにちは!千葉と大阪を拠点に、コンディショニングコーチとして活動している、三浦佳祐(みうらけいすけ)です。

前回は、「体幹」と「コア」について勉強していただきました。

少しおさらいしましょう!

簡単に言うと体幹とは、体の軸のこと。コアとは体幹の一部分で上半身と下半身をつなぐ(連動させる)パーツで骨盤とその周りにある筋群すべてのこと。

編集長・蒲生太郎の体幹に対する解釈

皆さんはコマを回したことがあるでしょうか?

体幹をコマの軸に例えて考えてみましょう。

コマは軸が硬くしっかりとしていなければ力強く回らないでしょう。


アスリートがより高いパフォーマンスを発揮するためには、自分自身の体重をコントロールしエネルギーに変えることが必要です。アスリートにとって体重は最大の武器です。

速い球を投げる、力強いスイングをするためには正しく体重移動できることが絶対条件です。


私は、この体重をコントロールするパーツがコアであり、体重移動により下半身から生み出されるエネルギーを上半身に伝える軸だと考えています。


コマの軸は一本の棒ですが、アスリートの軸(=体幹)は骨盤や複数の筋群でできていて、ざっくり「体幹」と「コア」に分けて考えるとトレーニングが理解しやすいと考えています。

前回は、体幹全体に刺激を入れ強化する、基礎トレーニング「プランク」と「サイドプランク」を紹介しました。

今回は、少し違ったアプローチから「体幹」「コア」トレーニングを紹介したいと思います。

目次

  1. 体幹の安定は「強さ」プラス「調整力」が大切!
    • 「調整力」とは
    • 車のブレーキに例えると
  2. 体幹の「調整力を養う」効果的なエクササイズ
    • ダイアゴナル・リーチ(バードドッグ)
  3. まとめ

「体幹の安定」は「強さ」プラス「調整力」が大切!

「調整力」とは

体幹のブレを調整する能力。ピンとこないとこと思います(笑)。

「バランス能力」のことと言った方がわかりやすいかもしれませんね。

たとえば、腹筋や背筋など、筋力的に申し分のない選手であっても、スポーツの動きの中で、動きがぎこちなかったり、身体がブレたりして、筋力を活かせていないと感じるケースが多々ありますよね。

これは、身体の使い方を知らない、身体を調整=コントロールできないために、筋肉の動きにロスをおこしてしまってるのです。

車のブレーキに例えると

車のブレーキに例えると

例えば、車のブレーキに例えてみましょう。

ブレーキは止まる(制御する)ための機能なので、車輪をロックする力が大切ですよね。

何でもかんでも、ブレーキを思い切り踏んでいたら、車にも負担が掛かりますし気持ち良い運転ができないですよね。

ブレーキは、思い切り踏み込んで車輪をロックする力も大切ですが、TPOに合わせ「踏みたいときに、踏みたい強さで踏む」ことが安全運転には必要なのです。

調整力は、こういったイメージのブレーキ術のことだと言うことができます。

「車輪をロックする力」=「体幹の強さ」

であるなら、

「ブレーキの使い方」=「体幹の調整力」

と捉えるとよいでしょう。

さらに言いますと、ブレーキを踏むとき、
「無意識」で踏んでいますよね?

「交差点の手前から、このくらいの強さでブレーキを踏んで‥‥」

なんていちいち考えず、状況に応じて自然にブレーキの踏み加減を決めていると思います。

体幹も同じで、無意識レベルで全体のバランスを調整する能力が身についてくれば、力のロスを防ぎ、パフォーマンス向上につながることは間違いありません。

体幹の調整力を養う、効果的なエクササイズ

それでは、体幹の役割が頭に入ったところで、調整力を養うエクササイズを紹介していきます。

前回のプランクが、意識して力を入れて固めていたのに対し、「ダイアゴナル・リーチ」は極力固める意識を捨て、バランスをとりながらスムーズに行うことに意識を向けてください。

ダイアゴナル・リーチ(バードドッグ)

  1. 四つ這いの状態を作ります

    (腕と大腿部が、地面の垂直になるようにします。)

    四つ這いの状態を作ります

  2. そこから腕と反対側の脚を伸ばして、バランスを保つようにキープします

    まずはこの姿勢で20秒~30秒キープしてみましょう。

    そこから腕と反対側の脚を伸ばして、バランスを保つようにキープします

  3. 次のレベルがそこから、肘と膝をタッチすることです

    タッチして伸ばす、この運動を10回繰り返しましょう。

    次のレベルがそこから、肘と膝をタッチすることです_1

    次のレベルがそこから、肘と膝をタッチすることです_2

  4. ここまで出来たら、②③を、軸足側のつま先を地面から離して行います

力まず行うのがポイントです。呼吸を止めずに行いましょう。

まとめ

  • 体幹・コアは強さと「調整力」が大切
  • 体幹・コアを「固めない」エクササイズも重要

プランクは1分できるし、筋肉隆々だけど、バランスが取れない、というアスリートは数多い。

早い段階から、調整力を養うエクササイズを実践しましょう。

次回も調整力に関連するエクササイズをご紹介していきます。お楽しみに!