こんにちは!スポチューバーTV、野球技術担当の下です。

今回のコラム&動画では、「やると下手になる練習」についてお伝えしていきます。

ダルビッシュ選手も発言していましたが、「練習は方向を間違えると裏切る」という趣旨の発言をしていましたね。

私もそのように考えております。

闇雲に練習するだけでは効果的にパフォーマンスを上げていく事は難しいです。

今回は野球ではよくある練習やごくあたり前に言われている事ですが、あまり効果がない練習についてお伝えしていきます。

やると下手になる練習①:×を書いてスイング(8の字)

よく×をつくる(8の字を書く)様にしてから、スイングをする事もあるかと思います。

この練習はやり方を間違えると効果はあまりありません。

×を書いている時には腕は上下方向に伸ばす動きが入ります。

バッティングでは下半身から回転を起こして、腕(手)の末端部は最後に動かします。

なので、腕から主動してスイングをする事はありません。

この×をを書く練習では腕を伸ばす動きが強調されてしまうので、実動作には遠くなります。

ウォーミングアップ程度や別の目的意識はあるならば問題はありませんが、動作の改善という点においては効果のある練習とは言えない練習です。

よく手首を柔らかく使うとも言いますが、手首も極力返していかないようにする事が重要です。

慣性の力が働き自動でバットヘッドは返っていきますので、手首を早期から使う事はバットヘッドの加速に貢献しません。

「柔らかく使う」というのも結局は下半身主動の動作ができているからこそ、できる事になります。

やると下手になる練習②:バスター

次は「バスター」についてです。

バスターといってもそれ自体ではなく、バスターをする際に間違うと上手くできにくくなるという事です。

バッティングの動作ではどんなフォームでも、「必ずやっておく動作」が存在します。

「割れ」もその一つの動作ですが、バスターの際にその「割れ」ができずにやるケースが多いです。

バスターの姿勢から腕だけでトップをつくると、割れの動作ができなくなります。

こうなると腕単体の力に頼ざるを得なくなります。

また次の動作も行いにくくなるので、スイング軌道などにもいい影響がありません。

ダウンスイングの傾向が強くなりますので、ゴロを転がす前提のバスターの作戦も返ってチップになってしまう事があるでしょう。

形だけやればいいというわけでなく、「動作的に必要な事を行なっているか」が着眼点になります。

動画では動作も説明していますので、ご覧ください。

やると下手になる練習③:スクワットティー

最後はスクワットをしながら打つ練習です。

これも色々なバリエーションがあるかと思いますが、基本的にバッティング動作とは程遠いものばかりです。

おそらくですが下半身を鍛えて打つ=上達するというのが前提としてありますが、動作的に全く意味のない事なので結びつきません。

非常に疲労度の高い練習なので、「やった気」にはなりますが、効果は低いと思います。

下半身を鍛えるのであれば、打つという動作を無くして、単純にスクワットをするべきですね。

スクワットをしながらですと、手打ちの傾向も強く出てきますので下半身の動作だけでなく、上半身の動作にも支障がでます。

オススメはできない練習です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「やると下手になる練習」として3つご紹介していきました。

何度かコラムでもお伝えしていますが、目的と手段の整合性をとる必要があります。

野球では無駄な練習が多い事も事実です。

今一度見直していきましょう。