クエン酸を摂ろう!健康維持やスポーツのパフォーマンス向上に役立つ!
皆さんこんにちは!
スポチューバーTV管理栄養士のはるみ先生です。
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今日のテーマは『クエン酸をとろう』です。
はじめに
クエン酸は果物や野菜、梅干し、スポーツ飲料にも含まれている酸味成分です。
クエン酸については以前の動画『疲労回復』『アルカリ性食品を取ろう』でも簡単にお伝えしてきましたが、今回はさらに詳しくお話ししたいと思います。
まずは、クエン酸の働きや効果についてお伝えし、摂る量や含まれる食品について、摂るタイミングについて話していきます。
クエン酸の働きと効果について
クエン酸は、人間が生きていく上で必要不可欠な栄養成分になります。
そのため、クエン酸の効果や働きを理解していくことは、健康維持やスポーツのパフォーマンス向上に役立ちます。
それでは、健康的な体作りに欠かせないクエン酸の働きや効果について学習していきましょう!
クエン酸回路(TCA回路)
始めに、クエン酸の効果を知るために知っておかなければいけない仕組みがあります。
それが『クエン酸回路(TCA回路)』です!
クエン酸回路とは、私たちの身体で行われている「エネルギー産生工程」のことを言います。
エネルギー産生工程を図で示しました。
ただ、この図を見るだけでは、エネルギー産生工程について難しく感じる人がいるかも知れません。
そこで、簡単にエネルギー産生工程をご説明します。
私たちは、生命を維持するためや体を動かすためには、食べたものを体内でエネルギーに変化させることが必要です。
そのエネルギーに変化していく科学反応を「エネルギー代謝」と言い、その工程が「エネルギー産生工程」になるのです。
エネルギー代謝の種類
なお、エネルギー代謝は2種類あります。
1つは糖質を材料にする「糖代謝」で、もう1つは脂質を材料にする「β-酸化」です。
この2種類のエネルギー代謝の過程で後にたどり着くのが、クエン酸回路と電子伝達系回路になります。
クエン酸はこのクエン酸回路をしっかり動かし、エネルギー産生を高める効果があります。
クエン酸は運動中のパフォーマンス向上に重要な糖質の体内貯蔵を高める効果があります。
摂り方のポイントは「糖質摂取と同時にクエン酸を摂取する」ことです!
一緒にとることで、筋肉や肝臓からの糖質(グリコーゲン)の分解を抑制することができます。
また、糖質の取り込みを促進して貯蔵量を高めることも可能です。
運動時のクエン酸摂取の効果
他にも、運動時にクエン酸を摂ることは次のように数多くの効果があります。
- 脂質優位にエネルギー産生が可能
- 持久力アップ
- 疲労予防
- 疲労回復効果
以上のような効果は運動やスポーツ選手には欠かせない要因になります。
そのため、それぞれの内容について知識を深めていきましょう。
まず、運動時のクエン酸摂取は脂質優位にエネルギー産生を可能にします。
そのため、筋肉や肝臓内の糖質を温存することができます。
これは、効率的なエネルギー産生ができるので持久力アップに繋がります。
さらに、脂質代謝が優位になることは、糖代謝によりつくられる乳酸量を減らすことができます。
そうなると、適度の乳酸はエネルギー産生に取り込むことができ、乳酸の蓄積を防ぐことが可能です。
乳酸の蓄積とその影響
ここで、運動中に乳酸が蓄積されると、体内でどのようなことが起きるのかについて整理していきましょう。
実は、乳酸が蓄積されると体内では次のようなことが起きてしまうのです。
- 体内が酸性に傾く
- 活性酸素が増える
- ミトコンドリアのエネルギー代謝能力が低下する
また、以上のようなことが原因で、体は疲労を感じるようになります。
そのため、運動中にクエン酸を正しく摂って、乳酸の蓄積を防止することは、いかに大切なことかが分かりますね!
クエン酸の血行促進効果
それでは、もう一度クエン酸の効果に話を戻しましょう。
クエン酸には血行促進効果もあります。
血栓を防いで血液をサラサラにするため、体の隅々の細胞に酸素や栄養素を行き渡らせることが可能です。
また、蓄積された乳酸を分解して、身体を弱アルカリ性に整えてくれます。
このようなクエン酸の働きにより、結果的に「疲労回復」「生活習慣病予防」の効果が得られます!
その他、クエン酸の酸味にも「胃腸を整える」「栄養素の吸収を高める」「免疫力を高める」の効果が期待できます。
クエン酸の酸味は、唾液や胃液の分泌を促して胃腸を整えてくれるので食欲増進につながります。
また、唾液は抗菌・抗ウイルス・活性酸素除去に働くため免疫力向上にも有効です。
さらには、マグネシウムやカルシウム、鉄など、ミネラルの吸収を高める働きもあります。
クエン酸が多く含まれる食品
次に、クエン酸が多く含まれている食品についてご紹介します。
クエン酸は、主に柑橘系果物に多く含まれており、柑橘系以外の一部の果物や野菜にも含まれています。
下記の表で、クエン酸が多く含まれている食品について確認していきましょう。
なお、下記の数値は食品100gあたりのクエン酸量(g)を示しています。
その他、梅干し(3.4g)や牛乳(0.2g)、脱脂粉乳(1.8g)、ヨーグルト(0.2g)にもクエン酸は多く含まれています。
なお、効果的な摂取推奨量は1日2g、運動時は5gになります。
クエン酸(粉)小さじ1=3gを目安にして、毎日積極的に摂るようにしましょう。
また、高温で調理するとクエン酸効果が弱まってしまいます。生でとることがお勧めです。
クエン酸を摂るタイミングと摂り方
クエン酸の効果を最大限引き出すには、目的に合わせたタイミングでの摂取が大切です。
特に、大切なタイミングは「食事と一緒にクエン酸を摂ること」です!
食事と一緒にクエン酸を摂ることで、次のような効果が期待できます。
- 筋肉や肝臓への糖質の取り込みが良い
- 糖質の蓄積量を増やす
- 血糖の急上昇を予防する
- ミネラルの吸収を良くする
- 疲労回復
また、クエン酸は運動をする際のあらゆる場面で効果を発揮します。
次に「運動前・運動中・補食・運動後」場面別のクエン酸の効果を確認していきましょう。
運動前の摂取
まず、運動前にクエン酸を摂ることは、スムーズなエネルギー代謝や筋グリコーゲンを増やすことができます。
そのため、運動開始時から高いパフォーマンスを発揮することができますね!
運動中の摂取
次に、運動中にクエン酸を摂ることは、スムーズなエネルギー代謝とともに乳酸の蓄積予防に働きます。
そのため、運動中に乳酸の蓄積予防ができることは、疲労を溜めにくい体作りやケガ予防に役立ちますね!
補食での摂取
また、補食でクエン酸を摂ることは早急な筋グリコーゲンや肝グリコーゲンの貯蔵や疲労回復に効果的です。
運動後の摂取
最後に、運動後にクエン酸を摂ることは、早急な筋グリコーゲンや肝グリコーゲンの貯蔵に役立ちます。
その他、乳酸分解や活性酸素の除去もできるため、運動後の早急な疲労回復に貢献してくれます!
クエン酸を摂るときの注意点
しかし、メリットばかりが目立つクエン酸にも注意すべき点が3つあります。
次に、クエン酸を摂るときの3つの注意点について詳しく見ていきましょう。
1. 回数を分けて摂ること
クエン酸は身体に蓄えることができないため、一度に沢山とっても余分な量は尿に排泄されてしまいます。
そのため、回数を分けて少量ずつ小まめに摂るようにしましょう。
2. 摂取後は口をすすぐ
クエン酸は摂取回数が多くなると、酸の影響で歯のエナメル質が溶ける酸蝕症(さんしょくしょう)になる可能性があります。
そのため、摂取後は水を飲んだり、軽く口をすすいだりするようにしましょう。
3. 水で溶かして摂ること
クエン酸の粉をそのまま飲むと、胃が弱い方にとっては胃痛になる可能性があります。
そのため、水に溶かして摂るようにしましょう。
クエン酸がとれない時は食酢をとりましょう。
食事で酢の物を食べるなど、火を使わずに調理しましょう。
食酢に含まれる成分はクエン酸ではなく酢酸という酸味成分で、エネルギー代謝で必要なアセチルCoAという物質になることで、クエン酸回路の働きを高めてくれます。
そのため、クエン酸と同様に疲労回復・栄養素の吸収の向上・血流促進・胃腸を整える効果などが期待できます。
また、生活習慣病の改善にも役立つため、成長期の子どもから生活習慣が乱れがちな大人まで健康的な体作りにおすすめです!
レシピをチェックしよう!(写真をクリックするとレシピページに飛びます)
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