皆さんこんにちは!
スポチューバーTV管理栄養士のはるみ先生です。

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今回のテーマは脂質の摂り方についてです。

これまで私の講座では、「摂るべきカロリー量」と「糖質とタンパク質の摂るべき量」についてお伝えしてきました。よろしければバックナンバーをご参考ください。

自身に必要なカロリー量を知ろう!

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糖質の種類と摂るタイミングを知ろう!

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身体を作る重要な栄養素!タンパク質の摂り方を知ろう!

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今回は、「脂質」に着目して、摂るべき量をチェックしましょう!

糖質の摂り方 タイトル

メニュー
  1. 成長期のアスリートにとって、脂質は救世主!
  2. 脂質の働き
  3. 脂質が多く含まれる食品
  4. 摂るべき脂質量
  5. 脂質の摂取量を計算しよう
  6. 脂質の種類
  7. 脂質の種類とバランスが大切!
  8. 脂質の摂り方のポイント
  9. 脂質が不足すると
  10. ミネラルとビタミンが大切!
  11. レシピ紹介

成長期のアスリートにとって、脂質は救世主!

脂質はカロリーが高いので、摂りすぎに注意、と言われることが多いですよね。

しかし、成長期のアスリートはたくさんのカロリーを摂る必要があります。

脂質は、成長期のアスリートにとっては救世主なのです!

カロリー量を比較してみます。

  • 糖質は1gで4kcal
  • タンパク質は1gで4kcal
  • 脂質は1gで9kcal

脂質は、ずば抜けてカロリー量が多いですよね。

つまり、脂質は効率よくエネルギーをつくりだせる栄養素なのです。

長時間の運動には、糖質と合わせて脂質もしっかり摂っておくことが大切です。

食べてもたべても痩せてしまう選手、ご飯をたくさん食べられない選手などは、脂質の量を増やすと良いのですよ。

脂質の働き

脂質は、現代人の食生活においては、摂りすぎに注意などと悪者扱いされています。

一方で、脂質にはとても重要な役割があります。

  1. エネルギー源として、1gで9kcalもの熱量を作り出せる。
  2. 身体づくりに欠かせない、細胞膜や血液、ホルモンの成分になる。
  3. 骨を作るのに欠かせない、ビタミンDの材料となる。
  4. 脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがある。

脂質が多く含まれる食品

それでは脂質が多い食品はなんだと思いますか。

「肉」「魚」「乳製品」に脂質には多く含まれています。

これらの食材は、タンパク質が多く含まれるとことでも知られていますよね。

実は、脂質が多い食材には、タンパク質も多いのですよ。

つまり、タンパク質量を増やそうとすると、脂質量も増えてしまうということなのです。

食材に入っている脂質量を意識しながら、タンパク質の量を整えていきましょう。

特に脂質が多い「肉」「乳製品」は注意が必要です。

現代の食生活では、摂りすぎる傾向にありますよね。大豆製品や魚を増やし、脂質の摂りすぎにならないように気をつけましょう。

体重を意識して、不足しやすい種類の脂質をプラスしていくことが大切なのです。

体重を増やしたい場合は脂質を増やし、減らしたい場合は脂質を減らす。

脂質を減したい場合には、「脂質が少ない食材」を使用した食事を意識することが大切です。揚げ物などは要注意。衣の量が多いほど油を含んでいますから。

摂るべき脂質量

食品に含まれる脂質量を、秤で量ることは難しいですよね。

次のスライドに、「タンパク質が多い食材100グラムあたりの脂質量」を記載しています。
参考にしてください。

脂質の摂取量を計算しよう

脂質の1食あたりの必要摂取量を目標に、脂質の摂取量を計算しました。

14歳、体重50kgの男子野球部員を例に計算をしています。

今回の場合ですと、脂質の必要摂取量は1食で「23g」です。

脂質の必要摂取量については、以前のコラム「自身に必要なカロリー量を知ろう!」で説明しています。バックナンバーをぜひご覧ください。

自身に必要なカロリー量を知ろう!

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では1食で摂る脂質量を計算してみます。

【例1】

鯖100g + 牛乳200ml = 16.8g + 7.6g = 24.4g


【例2】

鶏肉もも肉100g + 牛乳200ml + 亜麻仁オイル小さじ1 = 14.2g + 7,6g + 4g = 25.8g

このバランスが理想的です。

脂質の種類

脂質には大きく分けて、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。

飽和脂肪酸について

「飽和脂肪酸」は肉や乳製品や卵に多く含まれています。

摂りすぎると血中のコレステロールや中性脂肪が増え、血液がドロドロになってします。

一方で不足すると、血管が脆くなります。

現代の食生活では食卓には肉が出ることが多いですよね。摂りすぎにご注意ください。

不飽和脂肪酸について

「不飽和脂肪酸」は主に魚や植物性油に多く含まれます。

不飽和脂肪酸には 「一価不飽和脂肪酸」と、「多価不飽和脂肪酸」の2種類があります。

「一価不飽和脂肪酸」は自分の身体で作ることができる脂質です。n-9系脂肪酸とも呼ばれています。

オリーブオイル、米油、菜種油、ナッツに多く含まれます。

熱に強いので、炒め物や揚げ油として使いましょう。

「多価不飽和脂肪酸」は身体で作ることができない脂質です。食事でしっかり摂ることが必要です。

「n-6系脂肪酸」と「n-3系脂肪酸」の2種類があります。

n-6系脂肪酸はマーガリンや、安価な揚げ油、加工食品、パンやお菓子に多く使われているため、摂りすぎる傾向にあります。

ホルモンを作る材料や血圧を調整するのに必要な栄養素ですが、摂りすぎるとアレルギーの原因になることもあります。ご注意ください。

n-3系脂肪酸は、体内でDHAやEPAに変化します。

血液をサラサラにし、脳細胞や神経組織の材料になります。

更に、アレルギーなどの炎症を抑える効果もあります。

n-3系脂肪酸は、エゴマオイル、亜麻仁オイル、魚に多く含まれます。

熱に弱いので、生で摂りましょう。食品にそのままかけることがおすすめです!

ひとつ気をつけていただきたいのが、魚の干物の表面にある油分です。

魚の干物の表面にある油分は、酸化しています。

酸化した油分は、体内で「活性酸素を増やす原因」となります。

50度洗いをして、酸化した油を流しましょう。

調理してから時間の経った揚げ物や、何回も使い回した揚げ油は酸化しています。

気をつけましょう。

50度洗いのバックナンバーもご参考下さい。

食材をもっと美味しくする!50度洗いについて

食材をもっと美味しくする!50度洗いについて

脂質の種類とバランスが大切!

食品には、様々な種類の脂質が含まれており、それぞれをバランスよく摂ることが大切です。

不飽和脂肪酸は、「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」のバランスが大切です。

飽和脂肪酸 : 一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3の比率で摂りましょう。

多価不飽和脂肪酸にはn6系脂肪酸とn3系脂肪酸があります。

その割合を、3:1になるように摂ることが望ましいとされています。

n3系脂肪酸は魚に多く含まれていますが、現代では魚を食べる機会が減っています。

毎日1食は、魚を食べるように心がけましょう。

脂質の摂り方のポイント

飽和脂肪酸や、n-6系脂肪酸は摂りすぎの傾向にあります。

n-3系の脂肪酸を意識して摂りましょう。

青魚はn-3系の脂肪酸を多く含んでいるので、1日1回食べることをおすすめします。

摂れない時は亜麻仁オイルなどで、n-3系の脂肪酸を補いましょう。

食事量がしっかり摂れず体重が減ってしまう時は、更にn-3系脂肪酸を摂ると良いです。

n-3系の脂肪酸は熱に弱く、酸化しやすいです。加熱せず、食材に直接かけて摂りましょう。
炒め物や揚げ物を行う場合は、オリーブオイルや米油で行いましょう。

n-3系の脂肪酸が必要だからといって、摂り過ぎれば肥満につながります。

体重が多く動きにくいという選手は、脂質量を調整しましょう。

脂質が少ないタンパク質を摂ることが良いです。

酸化した油に注意しましょう。

酸化した油は、体内で活性酸素を増やす原因になります。

脂質が不足すると

最後に、脂質の不足について説明します。

  • エネルギー不足
  • 血管が脆くなる
  • 脂溶性ビタミンの吸収が悪くなる
  • 肌がかさつく
  • 便秘
  • 月経不順(ホルモンバランスが乱れる)

不足しがちで、身体に必要な脂質はn-3系脂肪酸です。

意識して摂るようにしましょう。

ミネラルとビタミンが大切!

これまで糖質、タンパク質、脂質と、エネルギーとなる栄養素について話をしてきました。

糖質、タンパク質、脂質をしっかりエネルギーに変え、身体を作る栄養素とするためには、「ミネラルとビタミン」が必要です。

野菜にはミネラルとビタミンが多く含まれていますので、しっかりと摂るように心がけましょう。

はるみ先生のイメージ

はるみ先生

次回もお楽しみに〜!

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